大使挨拶

令和3年12月20日
 すでに新聞等でご存じの方も少なくないと思いますが、近くコートジボワール大使館を離任することになりました。約3年3か月の在任中は、公私にわたり数多くのご支援・ご指導を賜りましたことに対し、この場を借りて心より御礼申し上げます。
 この約3年間、日本・コートジボワール関係をより緊密なものとするため、微力を尽くしてまいりました。私の在勤中の目標として大きく2つの課題を掲げておりました。
 1つ目は、いわゆる開発協力案件の充実です。従来から実施しておりますインフラ整備につきましては、つい最近、第2期工事の起工式をパトリック・アシ首相臨席の下に実施した日・コートジボワール友好交差点の立体化事業やアビジャン港の穀物バース建設事業などに代表される案件が着実に進行しております。私としては、日本の協力分野の裾野を拡げたいと考えておりましたが、10月に定礎式を行ったココディ大学病院の母子保健棟建設など保健衛生分野や近く合意に至る見込みの電源開発分野の案件などに着手することができました。
 一方、2つ目の目標であった、民間セクターによる経済関係強化につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大という想定外の事態のため、思うような成果が上げられず残念でした。それでも、本年3月の日・コートジボワール投資協定の発効や二国間ビジネス環境改善委員会の立ち上げなど、投資促進に向けた枠組み作りが進みましたので、新型コロナの感染が収束する暁には、当国への日本企業の進出や投資の増加も期待できるのではないかと考えております。
 このような成果を上げることができましたのは、偏に在留邦人の皆様あるいは各活動に関係して当大使館の事業を支えていただいた関係者の皆様のご尽力とご協力があったからこそであります。明年1月には、後任の一方井克哉(いっかたい・かつや)が着任いたしますので、私と同様、引き続きのご支援・ご指導を賜りますようお願いいたします。